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『空海と密教美術展』に行ってきた [仏教・仏像]

先週、東京国立博物館で行われている
『空海と密教美術展』を見てきました!

日曜の閉館時間に近いときだったからか、
それほど人が多くなく、
ゆっくり見ることができました。

国宝・重文のなだたる名品がずらりと並び、
いろんな本に載っているものや、
百科事典などでも紹介されている
空海自筆の書などがありました。

少し前にNHK-BSで、
空海特集をやっていたのを見てから行ったので
多少の予備知識を得てから鑑賞できましたが、
あまりにも歴史的・信仰的に価値があるものなので、
その真価が分かって見れていないんだろうなと
どこか頭の片隅でそう思いながら見ていました。

最初のフロアから惜しみなく
「聾瞽指帰」や「性霊集」が展示されています。
「聾瞽指帰」は空海24歳の作と言われていますが
その書面もどことなく勢いがあるように感じます。

序盤は書を中心に置かれていますが、
少し先には東寺の「兜跋毘沙門天像」が展示されていました。
この方にお会いするのは3度目になりますか。
初めて背後に回って見ることができました!
(後ろは意外にあっさりとした作りでした)
見る人が「かっこいい」と声を漏らしているのを聞いて
やっぱり人気者なんだなと改めて思いました。
何度見てもかっこいいです!
この像は羅城門に置かれていたのではと考えられている像で、
今は東寺に安置されていますが、
このため私は密教とは別物と考えていました…
日本ではなく唐で作られたものですし、
空海が請来したのでしょうか?
でも、今調べたところ「御請来目録」にも記述されていないらしいと
ある本には書いてあるので、謎が残ります。
久しぶりに会えたのは嬉しいですが、
どことなく説明がついていないようでしっくりきていません…

第一会場には他に、
「五大力菩薩」の巨大な白描画や善通寺の錫杖頭、
「血曼荼羅」など、長い時間見ても飽きないものが多く展示されています!
「仁王経五方諸尊図」など、仏が緻密に描かれていて、
仏像の姿を見たり描いたりする身としては
参考にしたいもののひとつです。
そう言えば、「灌頂暦名」の第一番に最澄の名が書かれていますが、
最澄はどの仏と縁を結んだのでしょうか?
目を凝らしてみても、なんと書いてあるのか分からないのです。
そして、「興福寺」と書かれているのはなぜなのでしょう?
あまり最澄に詳しくないのですが、
勧請が行われた時には比叡山にいたのでは?と思うので
ここも疑問が残ります…
(こういった疑問が残ってこそ、
調べる価値があっていいとは思うのですが)

第二会場にはさらに密教美術が多く…
というか、まるで醍醐寺の宝物館に来たんじゃないかと錯覚するほどに、
今までお会いした方も、そうでない方も
展示されていました。
(さっきの兜跋も醍醐寺の方も、春秋しかお寺で展示されないので
シーズンオフに東京出張って感じなのでしょうね…)
醍醐寺の方々は前にしっかり見ていたので
お久しぶりですと挨拶する感じでしたが、
仁和寺の阿弥陀三尊や神護寺の五大虚空蔵菩薩さんは
お寺には行ったことがあっても実際に会ってはいない方だったので
ここでお会いできてよかったです。

そして、最後には東寺講堂の立体曼荼羅を縮小再現(?)した
一番の目玉フロアが待ち構えています。
立体曼荼羅は圧倒されるくらい凄い仏像群ですが、
見る位置がいつも同じだったのが少し残念なポイントだったので、
8体だけでしたが、くまなくみることができたのは嬉しいです。

持国天像は、持国天の中で最も猛々しい像と言われるだけあって
表情に目がいきますが、
初めて背後に回って見てみると、その体躯のたくましさに驚きました。
右後ろから見ると、前から見るよりも迫ってくる感じがあり、
この人になら守ってもらえそうと思える、立派な背中でした!

梵天は暗い講堂の中では分かりませんでしたが、
今回、鋭い瞳が見え、
二重で優しげなイメージだったのが一転しました。

降三世明王が踏みつける烏摩の手が
踏まれる右足に触れているのも今回新たに発見した点です。
「ギブ!もうムリ!」とでも言ってそうです。

そんな感じで名だたる名品をじっくり見ましたが、
展示替えも頻繁にあるようなので、
会期中にもう一度行く予定です。
滅多にない機会なので
できるかぎり楽しみたいなと思っています。

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明日香は変わらないなあ [仏教・仏像]

8月アタマは夏休みで実家に帰っていました。
今年は例年よりも休みが短かったので
あまりいろいろなところへは行けませんでした。
ですが、その分一日をじっくり楽しもうということで、
短いわりに楽しめた休みでした。

東海道本線に乗って東京から京都に帰るとかね。
私は鉄子ではないですが、
思いつきでやってみたりしました。
(宇治まで10時間半くらいかかった…)

お寺関係では、
東寺や吉野に行こうと思っていたのですが、
諸事情ありどちらも叶いませんでした。
そのかわり明日香に行くことになり、
久々に古代の空気を(?)楽しんできました。
(明日香まで行くなら吉野も行けるやん!って感じですが、
 そこに諸事情があるのです…)


明日香は中学生くらいの時に初めて行って以来です。
その時は高松塚古墳や石舞台、飛鳥寺等、
王道スポットをレンタサイクルで巡りました。
まだキトラ古墳の朱雀が発見される前でしたね。
冨本銭が話題になっている頃だったような…
今回はお寺を中心に、また自転車で巡りました。

近鉄の橿原神宮前駅からスタートし、
最初に訪れたのは橘寺。
田んぼに囲まれた小高い場所に建っています。

聖徳太子が生まれたというところで、
像がたくさんありました。
やはり奈良の歴史に聖徳太子アリ!という感じです。
ご本尊は聖徳太子と如意輪観音。
意外に観音堂は目立っていません。
本堂と二面石ばかり人気がありますが、
立派な六臂の如意輪観音像がいらっしゃるのでお見逃しなく!
薄暗い中であまりはっきりとは見えませんでしたが、
穏やかなお顔で、どことなく石山寺の方を思い出しました。

また、本堂には田道間守像が祀られています。
橘をこの地に植えたという伝説があるそうです。
お菓子の神様だというので、
スイーツ好きの方はぜひともしっかり拝んでおきましょう!

橘寺の北側には川原寺があるのですが、
今回は訪問せず、
次は西国霊場でもある岡寺に向かいました。

山の上にあるので、急な坂を登らなくては行けないので大変です。
明日香を一望できる場所でとても眺めが良いです。
本尊はこちらも如意輪観音です。
奈良時代につくられた日本最大の塑像です。
弘法大師が三国の土(インド・中国・日本)を以て
作られたと言われていますが、
奈良時代作なのに弘法大師?という、
様々な疑問はとりあえず置いておきましょう…

白く、どっしりとされていて、
空を見ていらっしゃる感じの方です。
三国の土という話があるからか、
あまり日本っぽく方ではありませんね。
乾いた砂漠地帯の寺院に納められていても違和感なさそうです。

本尊後方には寺宝が展示されており、
本尊胎内仏のレプリカや仏足跡の版木などがありました。
ボロボロになっていましたが、
古い兜跋毘沙門天像もありました。
地天女は見る影もないくらいでしたけれど…
本尊もよいですが、こちらも興味のあるものが多いです。

次はお寺ではありませんが、
かねてより行きたいと思っていた万葉文化館へ寄りました。
思った以上に大きな施設で、
建物の下に遺跡があるという
奈良ならではのつくりになっています。
こちらでは万葉集に関する展示や
裏手の竹薮の中の酒船石を見て出ました。

最後のお寺は万葉文化館からすぐの飛鳥寺です。
飛鳥大仏とは十数年ぶりの再会です。
私の中でですが、
大仏の中で最も親しみやすい仏さんだと思います。
大きすぎず、かつ素朴な感じがよいです。
参拝者との距離感もちょうどいい具合だからでしょうか。

飛鳥寺は、以前訪れたときの記憶と
今回の印象がほとんど変わらず、
お堂の感じもそのままな気がします。
飛鳥大仏や説明をしてくださる住職に
懐かしさを感じました。

今回、明日香を訪れて気付きましたが、
万葉文化館など、新しい施設もありながら、
村の風景自体はそれほど変わっていないような気がします。
十数年前からそのままの田んぼと山の風景。
移り変わりの早い都会に住んでいるからか、
こういうのって極めて稀で不思議な感じがします。
ここがただの村ではなく、
かつて首都があった場所だから、
余計にこんなことを思うのかもしれません。

暑い中でクタクタになりましたが、
またひとつ印象的な旅をすることができました。
次に訪れるときも、
変わらない場所であってくれればいいのになと思います。

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