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仏の後ろ姿のこと [仏教・仏像]

またもや東博に行ってきました。

土曜の午後だったので
前回行った時の倍くらい人がいました。
ただ今回はポイントだけ(展示替えがあったものを中心に)
見ていったので
それほど苦にはならなかったです。


前回、この特別展のレポートをした時に
東寺の「兜跋毘沙門天像」について
後ろ姿は意外にあっさりした作りだったと書きました。

今回も兜跋をじっくり見ていて
どうして前の鎧、特に鎖帷子は緻密な表現がされているのに
後ろは革のようなものを1枚被せて着ているだけなのだろうかと
考えながら見ていました。

後ろに光背があるから…?
前からしか拝まないから後ろは簡単にしか作らなかった…?
その程度の答えしか導き出せませんでした。

それから少し先のフロア
「四種護摩本尊並眷属図像」という
仏の絵が描かれた巻物が展示されています。
あまり詳しくはないのですが、
これは「別尊雑記」のような仏の形を伝えるもの、
つまりはアニメゲームでいうところの
キャラクター設定画のような役割のものだと思われます。

前回は違う部分が展示されていたのですが、
今回巻き換えがあり、兜跋毘沙門天が描かれたものが展示されていました。

まさに絵に描かれた兜跋毘沙門天を
そのまま立体にしたのがさっきの像だなと思ったのですが
(この「四種護摩本尊並眷属図像」は鎌倉時代の写本。
原本は空海の甥の智泉が描いたものらしい…
彫像は唐で作られたとされているので
この絵をもとに立体化したという訳ではないと思いますが…)
絵はあくまで正面だけ描いたものなので
後ろ姿は描かれていないんですね。
アニメやゲームの設定画なら、後ろ姿や表情のバリエーションなど
かなり細かく指示がされていますが、
これは本当に基本の正面しかないんです。

この「四種護摩本尊並眷属図像」以外のものも
やっぱり正面がメインで
一部に色指定がされているものがありますが、
後ろ姿を描いたものは見たことがないです。
後ろは重要視されていなかったのでしょうか…
前から礼拝することしか想定していなかったのかもしれません。

やはり最初に考えた
「仏は前からしか拝まないから」説で
ハズレてはいないかなと思いました。

特にこの兜跋毘沙門天の鎧は
異国のものですから
想像だけで作れなかったという要因もあると思います。
(と考えると、仏の衣装はみんな異国のものだから
日本の仏師たちは後ろ姿を作るのに苦労したんだろうな…
菩薩像でも後ろ姿があいまいに作られているのも多いし)

近年、博物館では
仏像を360度、後ろからも見れる!
というのを売りにしていますが、
そう考えると後ろ姿を見る価値って
何なんだろうと考えさせられます。
もちろんすべての像が後ろ姿を作りこんでいない
という訳ではないですし、
後ろもカッコいい東寺講堂の持国天像みたいなのも
あるのでなんとも言えませんけどね。

ちょっとそんなことを思ってしまいました。

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